授乳中のプロテインは大丈夫?不安が”安心”に変わる選び方と注意点

プロテイン

こんにちは、管理栄養士の田中さとみです。私も二児の母として、授乳中の食事には本当に悩みました。「赤ちゃんのために栄養を」と思っても、ご自身の食事は後回しになりがちですよね。プロテインを考えた時の、あの何とも言えない不安な気持ち、とてもよく分かります。でも大丈夫。正しい知識があれば、プロテインはあなたの心強い味方になりますよ。

3ヶ月の赤ちゃんのお世話、本当にお疲れ様です。ご自身の食事、後回しになっていませんか?

結論から言えば、正しく選べば授乳中のプロテインはママと赤ちゃんの心強い味方になります。

この記事では、厚生労働省の公式データと多くのママをサポートしてきた管理栄養士の経験から、あなたの「赤ちゃんへの不安」を「安心して選べる自信」に変えるための、具体的でやさしい方法だけをお伝えします。

読み終える頃には、安全なプロテインの選び方が明確になり、安心して毎日の栄養ケアを始められるようになります。

著者情報

田中 さとみ (たなか さとみ)

管理栄養士 / 産後栄養アドバイザー

産婦人科クリニックで5年間、3000人以上の新米ママの栄養相談を担当。自身も二児の母であり、机上の空論ではない、実体験に基づいた「がんばりすぎない栄養改善」を提案している。ママと赤ちゃんの笑顔を増やすことが活動の原動力。

 

 

でも本当に大丈夫?授乳中ママがプロテインに感じる3つの不安

 

プロテインを試してみたいと思っても、たくさんの疑問が頭に浮かびますよね。私が栄養相談で新米ママたちからよく受ける質問は、大きく分けて3つあります。きっと、あなたも同じ不安を感じているのではないでしょうか。

  1. 「赤ちゃんへの影響はないの?」
    これが一番大きな不安ですよね。「プロテインに含まれる何かの成分が、母乳を通じて赤ちゃんに渡ってしまったら…」と考えると、どうしても慎重になるお気持ち、痛いほどわかります。
  2. 「母乳の質が変わったりしない?」
    「タンパク質をたくさん摂ると、母乳がドロドロになる」なんて話を聞いたことがあるかもしれません。良かれと思ってやったことが、かえって赤ちゃんを苦しめることになったら…と心配になりますよね。
  3. 「添加物や人工甘味料が心配…」
    市販のプロテインには、甘くて飲みやすいように様々な成分が入っているイメージがあります。「ただでさえ口にするものに気を使っているのに、よく分からないカタカナの成分を摂っても大丈夫なの?」というご心配、ごもっともです。

これらの不安は、決して考えすぎではありません。むしろ、赤ちゃんのことを第一に考えるママだからこその、当然の感情です。まずはその不安な気持ちを、ご自身で認めてあげてくださいね。

驚くかもしれませんが…国も授乳中のタンパク質UPを推奨しています

 

さて、ここからは少し驚くかもしれない事実をお伝えします。実は、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」という公的な指針の中で、授乳中の女性は普段より多くのタンパク質を摂ることが推奨されているのです。

具体的には、成人女性が1日に摂るべきタンパク質の量は50gですが、授乳期にはタンパク質付加量としてプラス20g、合計で1日70gの摂取が推奨されています。この厚生労働省が定めるタンパク質付加量は、質の良い母乳を安定して作り、産後のママ自身の体力を回復させるために、科学的根拠に基づいて設定された非常に重要な数値です。

この図解が示すように、毎日追加で20gのタンパク質を食事だけで摂ろうとすると、育児で忙しい中ではかなりの負担になります。

この課題を安全に解決するための一つの合理的な選択肢が、無添加プロテインの活用なのです。

赤ちゃんのために絶対チェック!安全なプロテインを選ぶ5つのポイント

 

では、具体的にどのようなプロテインを選べば良いのでしょうか。ここでは、私が相談に来られたママに必ずお伝えしている、安全なプロテインを見分けるための5つのチェックポイントを客観的な視点でご紹介します。

  1. 【最重要】無添加であること(人工甘味料・着色料を避ける)
    プロテインを選ぶ上で最も重要なのが、成分がシンプルであることです。特に、人工甘味料(アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなど)や着色料、保存料が含まれていない無添加プロテインを選びましょう。原材料表示を見て、カタカナのよく分からない成分がズラズラと書かれている製品は避けるのが賢明です。
  2. 原材料がシンプルであること
    理想的なプロテインの原材料は、「大豆たんぱく」や「乳清たんぱく」といった主原料と、あとはビタミンやミネラル程度です。原材料表示は、含まれている量が多い順に記載されています。最初にタンパク質の原料が来ているかを確認してください。
  3. アレルギー成分の確認
    プロテインには、牛乳を原料とするホエイプロテインと、大豆を原料とするソイプロテインという主要な選択肢があります。ご自身や赤ちゃんにアレルギーの心配がないか、必ず確認しましょう。
  4. 信頼できる国内製造であること
    海外製のプロテインの中には、成分表示が不明確なものや、日本人には刺激が強い成分が含まれている場合があります。品質管理の基準が明確な、信頼できる国内メーカーの製品を選ぶとより安心です。
  5. 「授乳中NG」の記載がないこと
    当然ですが、パッケージに「妊娠中・授乳中の方はお控えください」といった注意書きがないか、最終確認をしましょう。

✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス

【結論】: プロテインを「食事の置き換え」に使うのは絶対にやめましょう。

なぜなら、この点は産後ダイエットを急ぐ多くのママが陥りがちな失敗だからです。授乳期は、赤ちゃんのためにもママのためにも、固形物からのバランスの取れた食事が基本です。プロテインはあくまで「足りない栄養を補うお守り」として活用してください。この考え方の変化が、心と体の健康を保つ秘訣です。

 

ソイプロテイン vs ホエイプロテイン どっちを選ぶ?

特徴 ソイプロテイン ホエイプロテイン
原料 大豆 牛乳
吸収速度 ゆっくり はやい
メリット ・腹持ちが良い
・イソフラボンが摂れる
・乳糖不耐症でも安心
・吸収が速く、運動後におすすめ
・BCAAが豊富
こんなママに ・食事の補助として栄養を補いたい
・美容も意識したい
・産後の軽い運動習慣がある
・サラッとした飲み口が好き

 

授乳中のプロテインQ&A|よくある質問にお答えします

 

最後に、これまでにお答えしきれなかった細かな質問について、誠実にお答えします。

Q1. プロテインはいつ飲むのが効果的ですか?

A1. 食事の補助として飲む場合は、食事と食事の間、つまり間食のタイミングがおすすめです。また、朝食にプラスして、1日の活動を始めるための栄養補給として飲むのも良いでしょう。

Q2. 鉄分やカルシウムも摂った方がいいですか?

A2. はい、ぜひ意識してください。授乳期はタンパク質だけでなく、カルシウム鉄分も非常に不足しがちです。プロテインはあくまでタンパク質を補うものと考え、これらの栄養素は食事や他のサプリメントで補うことを忘れないでくださいね。

Q3. プロテインを飲むと太りませんか?

A3. パッケージに記載された量を守り、食事に「プラス」する形で飲む分には、過度に心配する必要はありません。プロテインは低脂質・低糖質なものがほとんどです。むしろ、タンパク質が満たされることで、甘いものへの欲求が抑えられることもありますよ。

Q4. どこのメーカーが安心ですか?

A4. 特定のメーカーをおすすめすることはできませんが、先ほどご紹介した「5つのチェックポイント」を満たし、「for Mother」や「産後・授乳期ママ向け」と謳っている製品は、ママと赤ちゃんのために成分が調整されている場合が多く、一つの判断基準になるでしょう。

まとめ:自信を持って、あなたと赤ちゃんのための栄養ケアを

この記事では、授乳中のプロテイン摂取に関する不安を解消し、安心して製品を選ぶための具体的な方法をお伝えしてきました。

  • 授乳中のプロテインは、①無添加でシンプルなものを選べば安心
  • 国が推奨する+20gのタンパク質を手軽に補える、合理的な選択肢である
  • あくまで食事の補助として活用し、「置き換え」はしない

この3点を、ぜひ覚えておいてください。

もう、情報に振り回される必要はありません。今日の知識を元に、あなたは自信を持って、ご自身と赤ちゃんのための最適な選択ができます。

まずは、近所のお店のプロテインコーナーで、今日のチェックリストを手に取って原材料表示を見てみてください。きっと、昨日までとは世界が違って見えますよ。あなたの健やかな毎日を、心から応援しています。

 

 

参考文献リスト

  • 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

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